紀南抄8月2日付

2018-8-1

 那智勝浦町南大居、旧太田中学校が整備されてできた「交流センター太田の郷」を舞台にした夏祭りが開かれ、大勢でにぎわった。施設のグラウンドに設けられたやぐらを囲み、盆踊りが行われたが、曲目の一つに、今回、同町市屋在住の引地貞子さんが作詞した「与根河(よねご)」の池音頭」が初お披露目された。
 この池は、同町市屋の山奥にある熊野一の大貯水池で、庄屋の引地嘉左衛門が宝永5(1708)年に築いたもの。当時、わずか13戸という小さな市屋村において、住民を先導して13年かけてため池を完成させた嘉左衛門の功績や、池への感謝が歌詞に綴られている。
 このため池はグリーンピア南紀の敷地内にあり、310年経ったいまもなお、たたえた水が絶えることなく周辺の集落に水を運んでいる。伝承というものは、伝聞されたり、書物から掘り起こされたりして現代に残されている。「温故知新」−。私たちの身の回りに当たり前のようにあり、子どもの時に遊び回ったため池にも、実は知られざるエピソードが隠されているかもしれない。

【も】

社説

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