紀南抄8月1日付

2018-7-31

 かつては百名山登頂を夢見る山屋であった。3000メートル級の山々でテント泊縦走をするには、約20キロの荷物を背負って山を越えることが必要になる。灯油ポリタンクを想像して頂きたい。あの重量を背負って1日約8時間を行動する。山行前は25キロでトレーニングを行い、脚が軋(きし)むという体験をした。骨折や捻挫などで動けなくなると即遭難となる。人間一人を背負って救出することは不可能。
 介護の現場では日々、利用者をリフティング(持ち上げ)することで、腰痛による離職を余儀なくされるケースが増え、人材不足に拍車をかけている。その対策として「ノーリフト」という手法が日本でも普及しつつある。
 株式会社アイドルが実施したジョブスクール「持ち上げない介護」講座を取材した。講師の佐々木由惠さんが福祉用具を使用して行う水平移動・移乗に受講者は「まるで手品か魔法を見ているようだ」と驚いていた。持ち上げる行為は介護者、利用者双方に心身の苦痛が伴う。全介護者が会得し負担のない介護を…と願う。

【茂】

社説

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