紀南抄5月18日付

2017-5-17

 政府の有識者会議がこのほど、東京23区内の学生の定員抑制などを求める提言をまとめた、首都圏の大学が地方から若者を集めていることがその理由。都内の大学の入学定員は、都内の高校を卒業し大学に進学する生徒の約2倍あるという。子どもの人数が減っている中、大学・学部などの新設も続いている。もう一歩踏み込んで「定数制限」をする必要がそのうち出てくるのではないか。
 仮に大学が地方に移転したとしても、その周辺で働く場所がなければ、卒業生は仕事が集積しているところに出て行ってしまう。結局は「仕事」が重要といえる。
 仕事があるから人口が維持できる面もあれば、人口がある・人が来るから仕事が成り立つ面もある。新宮市街地は、周辺の町村から買い物に来る人のおかげで、サービス産業が集積している部分がある。半面、集落から小売店がなくなってしまっている場所も多い。
 大学が地方移転するにしても、その利益を享受できるのは移転した周辺の地域だけに限られる。結局は、それぞれの地域での仕事が成り立ち、若者が定着することが必要。大学に使われる予算も限られていると聞くが、地域での仕事にかかわる研究に資金を回すことが、問題解決の一つの方法ではないか。

【ま】

社説

  1. editorial

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