紀南抄2月15日付

2017-2-14

 春祭りのシーズンである。何かの本で「予祝する」という言葉を知った。農作業が本格化する前、地域の平穏を願うとともに、豊作・豊漁であることを祝う。豊作・豊漁は、天候が順調であることとも重なる。日照り、長雨、あるいは寒波、熱波、自然とかかわる仕事だと、それぞれに影響が大きい。
 この冬は、紀南地方でのサンマの水揚げがほとんどなかった。熊野川町で行われた「なれずし交流会」でも、何人かがサンマのなれずしを作るのを断念したという。新宮近辺でサンマ水揚げの基地になっている遊木漁港を抱える熊野市。1月末に行われた「きのもとさんま祭り」でも、振る舞い用に地元産を準備できなかった。名産品アピールの機会だっただけに、悔しい思いをした人は多いと思う。それ以上に漁師には死活問題。
 「捕りすぎ」ならば、国際的な資源管理が必要だろう。それとともに、海流の変化などの影響も大きい。サンマだけでなく、天然魚の漁業は同じ課題を抱えているし、人の力でどうにかできるものではない。
 大雨や大雪による災害は、天候が“順調でない”ことによって起こる最たるものだろう。天候と海流も、もちろん影響し合っている。いろいろな生業が順調にいくように。災害が多いと感じる昨今、そう願わずにはいられない。

【ま】

社説

  1. editorial

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