紀南抄10月16日付

2016-10-15

 震度7の激震が襲った熊本地震から半年が経過した。関連死を含めると犠牲者は100人を超えた。テレビでは、倒壊した家屋の撤去作業が思うように進まず、生活再建に苦労する住民らの様子が映し出されていた。国をはじめ関係機関には中長期的な支援が求められる。
 地震や風水害など自然災害をきっかけに、社会の動きや制度が変化することがある。阪神・淡路大震災(平成7年)後には、ボランティア活動が活発化。東日本大震災(平成23年)後には、自治体の津波対策が加速し、本紙エリアでも官公庁の高台移転が見られている。紀伊半島大水害(平成23年)後は、気象庁が50年に一度の災害が迫っているとする特別警報を設け、運用を始めた。
 今回の熊本地震後の変化を見ると、気象庁が大地震発生後に行う地震活動の見通しの発表について「余震」という用語を見直した。最初の大きな地震より規模の小さい地震しか起きないと誤解されるのを防ぐのが狙い。
 こうした変化を受けて、住民の意識はおのずと高まる。実際、大きな災害が発生したあとしばらくは、地域の訓練への参加率が高くなったり、防災グッズの売れ行きが一時的に上がったりする。問題はこれを継続させること。「喉もと過ぎれば熱さを忘れる」にならないように。

【F】

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