紀南抄1月11日付

2018-1-10

 ミカンを組織に例えた、興味深い話を聞いた。ミカンの皮をむくと白い皮(小袋)があり、その中にはびっしりと小さな粒が詰まっている。粒は個人、小袋はグループや部・課など、それが集まって会社などの一つの組織ができている。「きちんと手をかければ、おいしいミカンになる」。人に置きかえて考えると奥が深い。
 紀宝町、御浜町、熊野市もミカンが主産品。JA三重南紀によると昨年の収穫量は4400トン。職員は「産地別でみると、キログラム当たりでは日本で一番の評価を頂けたのでは」と振り返る。それだけ、「手を掛けて」生産している人が多いということだろう。
 ミカン栽培に限った話ではないが、生産者の意欲を維持するという面ではそれなりの価格が必要。仮に売り上げと経費が同じなら「生産を続けよう」ということにはならない。一方、消費者側から見れば、安い方が当然ありがたい。
 スーパーなどでは、商品として見た目が重視される。味は一緒でも形が「悪い」と評価されない。JAの担当者によると、このような品物を売る工夫も進めているという。消費者ニーズが高すぎて、社会がいびつになっているという話をよく聞く。ちょうどよいことへの合意形成が必要だろう。

【ま】

社説

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