1300年続くつながり
唐桑との交流の歴史学ぶ
中学生

紙芝居に見入る中学生 新宮市立光洋中学校で14日、1年生と2年生合わせて138人を対象にした「唐桑ものがたり講演会」が開かれた。唐桑大漁唄込復活推進実行委員会の戸羽芳文事務局長が自作の紙芝居で宮城県気仙沼市唐桑町と新宮市三輪崎のつながりの歴史を紹介。唐桑ものがたりの映像も上映され、生徒は両地域の歴史を学んだ。
 3月26日に唐桑と熊野を舞台にした「郷土芸能劇 唐桑ものがたり」が三輪崎会館で上演される。唐桑町の文化団体が3年前から新宮市での公演を見据えて準備してきた劇で、今回会場のチェックのために製作監督の栗原誠さんが三輪崎を訪問。同会会長で鈴木勘右衛門の子孫である鈴木伸太郎さんらも同行し、三輪崎の子どもたちにも両地域のつながりを知ってもらおうと講演会を開いた。
 冒頭のあいさつで鈴木さんは「初めは熊野の神様が唐桑に来たのが始まり。そこから皆さんと私の先祖がつないだものは1300年を経て、こうして私たちを巡り合わせてくれた」と語った。
 唐桑町の歴史を戸羽さんが紙芝居「海の古道〜1300年の旅〜」で紹介。約1300年前に和歌山から船団が出発し、東北地方に熊野権現を祀(まつ)るために唐桑町に上陸した様子を説明した。「その船を統率した人が、1000年後にカツオ漁のために三輪崎漁師を招いた鈴木勘右衛門の先祖であるとも言われている」などと紹介した。
 戸羽さんは、カツオ漁が伝わった当時から歌われ始め、三輪崎から伝えられたという説もある「鰹船大漁(だいりょう)唄込」のうち「大謀網ご祝唄」を熱唱。生徒も一緒になって「ハーヨーイドコラサ」と歌った。
 唐桑は平成23年の東日本大震災の被害も受けている。戸羽さんは「和歌山の支援隊、新宮市の市長や那智勝浦町の町長も駆け付けてくれた。それに何かを返さなければと思い、大漁唄込を歌った」と生徒に思いを伝えた。
 生徒は栗原監督の解説を受け、唐桑ものがたりの映像も鑑賞。1300年の時間、熊野と唐桑2つの舞台を行き交う幻想的な物語の中で漁師が大漁唄込を歌う姿などに見入った。
 三輪崎の漁師は延宝3年(1675年)に唐桑町の古館家当主鈴木勘右衛門の求めに応じて船団を派遣し、カツオ漁を教えている。昭和58年には気仙沼市から新宮市へ漁師の船「きっさま(紀州様)」が贈られるなど現在まで交流がある。

両地域のつながりを紹介する戸羽さん
あいさつする鈴木さん

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