記録保存し図書館建設
旧丹鶴幼の遺跡で方針示す

 新宮市議会の「文化複合施設建設に係る遺構発掘調査及び都市再構築戦略事業調査特別委員会」が20日、新宮市井の沢のセンタービルであった。市側は旧丹鶴幼稚園跡地の遺跡について「記録保存としたい」との意向を初めて示した。
 図書館の建設予定地である旧丹鶴幼稚園跡地で発見された室町時代の遺跡について上田勝之委員長は「保存に対する市の意向は」と確認。片山道弘教育部長、楠本秀一教育長ともに「記録保存でいきたい」と応じた。これを受け北村奈七海委員は「記録保存ありきでの県との協議ではなく、現地、移築、記録の優先順で検討を」と求めた。
 施設の管理運営方法について上田委員長は「直営か指定管理か、教育長の考えは」と尋ねた。楠本教育長は個人的見解と断ったうえで「図書館はスタッフが熊野学に詳しいこともあり、直営かと。指定管理では専門知識のあるスタッフを揃えるのは難しいと思われる。文化ホールはもう少し検討したい」と述べた。
 辻本宏委員は管理運営方法について、「(財政的見地から)興行を行って収益をあげる必要性を考えると、市とは別団体の法人をつくり、後ろにノウハウを持つ業者をつけて運営しないと無理なのでは」と指摘。片山教育部長は「勉強したい」と応じた。辻本委員は文化ホールの席数に関しても、今後も人口減少が続くことから「1、2割カットできないか。大きな建物を建てると管理運営費も大変になる」と懸念。並河哲次委員も、市の公共施設等総合管理計画のなかで、30年以内に市の公共施設を40パーセント減らすべきとの見解が示されていること、市が検討している子ども医療費の無料化の実現には経費がかかることに言及。「施設は中身を充実させたらいい。今の規模や大きさが必要か、財政面から見直しを」と訴えた。田岡実千年市長は「じっくり考えたい」と述べるにとどめた。
 松本光生委員は遺跡保存に関して「遺跡も大事だが、ここは思い切って決断して進んでいこう。席数も200席削ってもしょうがない。周りから(人が)集まってくるようなまちをつくっていこう。思い切った決断を」と呼び掛けた。
 松畑玄委員は設計業者との契約期間が切れること、規模縮小や遺跡発見により施設が当初の業者提案とは全く違う内容となることなどから、「公平性を担保するために、同じ業者との随意契約ではなく入札にすべき」と主張。片山道弘教育部長は「庁内検討委で協議したが、結論には至っていない。入札が必ず安くなるとは限らない。検討して最も良い方法を選びたい」と答えた。

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