文化ホールを西側に移設
市長が計画変更案を発表
新宮市文化複合施設

 新宮市議会(榎本鉄也議長、議員17人)の文化複合施設建設に係(かか)る遺構発掘調査及(およ)び都市再構築戦略事業調査特別委員会(上田勝之委員長、委員12人)が1日、新宮市井の沢のセンタービルで開かれた。文複施設(文化ホール・図書館)の建設予定地で発見された遺跡が歴史・学術上、価値が高いものであることから、田岡実千年市長は遺跡を保存したい意向を示し、文化ホールの建設予定地を少し西側(熊野速玉大社側)に移すとともに、総事業費のおよそ半分の充当を予定する交付金である、国土交通省の都市再構築戦略事業の期限(平成30年度末まで)の2年延長を求める計画変更案を発表。委員らの理解を求めた。
 現在の文複施設の整備状況について、田岡実千年市長は「近隣の皆さまのご協力をいただき、整備に向けた市民会館、旧丹鶴小学校などの解体作業に取り掛かっているところ。6月議会において、第二次発掘調査の補正予算案の審議や一般質問を通して、遺構の保存をどうするのか、整備スケジュールを変更する場合、国の都市再構築戦略事業交付金の取り扱いをどうするのか、計画をどれだけ延ばすのかなど、課題の指摘や意見をいただいた」と説明した。
 田岡市長と楠本秀一教育長が7月5日に仁坂吉伸知事を訪問。県の文化遺産課同席のもと、発掘調査の状況や遺構の基本的な保存方針、都市再構築戦略事業にかかる計画延長の必要性などを話した。翌6日には庁内建設検討委員会が開かれ、田岡市長は文複施設の整備と遺跡の保存の両立を念頭に、第一次調査で見つかった遺構の一部を現地保存できるように配慮し、ホール部分の配置を、現計画位置からもともと駐車場に整備予定だった速玉大社側に大きく移動させる案とともに、遺構保存に配慮してホールの規模を縮小させる案を指示した。田岡市長は「整備スケジュールについては、1年の延長としていたが、発掘調査、保存協議、設計の見直しなどを考慮し、最大2年の延長が必要になってくるかもしれない」と話した。変更案が承認された場合、施設の完成は平成32年度中になるという。
 上田委員長は説明に難色を示し、「われわれ委員会との合意形成をとらずに変更案が示されているのはどういうことだ」と発言。また、他の多くの委員から西側の埋蔵文化財調査がまだ終わっていないことが指摘され、「変更予定地でまた重要な遺構が見つかった場合はどうするのか」と説明を求める声が上がった。
 田岡市長は「いまのところ、建設予定地を変更する予定はない」とし、「記録保存(遺跡を破壊して記録だけを残す)も視野に入れながら検討していく」と話した。
 今回示された計画案について、上田委員長は、住民に説明しているのかと質問。片山道弘教育部長は「今回、初めて発表し、正式に決定したものではないので、住民の皆さまにはまだ説明していない」と答えた。上田委員長は「建物が西側に寄ることで、建物の一部が私道にかかってくる可能性を含めて、住民への影響が考えられる。早急な説明を」と求めた。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今月のニュース

2019年4月
« 3月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

社説

  1. editorial-5-300x220

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る