特性に応じた施策提案を

 新宮市議選は21日の投票日に向け、19人の候補が15の議席を巡り激しい選挙戦を繰り広げている。市民にとって最も身近で、地縁・血縁に頼るところの大きい市議選だが、今回は新人候補が6人いることもあり、それぞれの候補者が主張を打ち出し、政策論争が行われているのは市民にとってメリットのあることだ。
各候補の政策を見ると、実現すれば市民の暮らしが良くなると思えるものがたくさんある。当選した議員は、市民に示した政策をしっかりと当局や関係機関に訴え、実現に向けて努力し、当局は、市民の代表である議員の提案や声を真摯(しんし)に聞き、実現させる方法を考えなければならない。限られた予算の中で、優先順位を決めながら取り組んでいく必要がある。
市民サービスは誰にも等しくあるのが基本だが、施策によっては地域に応じて変化を加えるなど、柔軟な姿勢で臨むべき。少子高齢化が進展する新宮市だが、地区によってその割合は違い、市民のニーズも多種多様。エコ広場や公共交通などはその一例と言えるのではないか。
エコ広場に関しては、分別品目が多く仕分けが大変なうえに、開催場所までの持ち運びを負担に感じる高齢者もいる。また、地区によっては高齢化で運営が厳しくなっているところも。制度変更ではなく負担軽減のためにできることはないか、知恵を絞ってほしい。
交通に関しては、旧市内は路線バス(市内循環バス含む)が公共交通の役割をある程度果たしているが、幹線道路から外れた地区や山間部では十分でなく、バス停に出るのも一苦労という住民もいる。熊野市では公共交通の空白地帯で、乗合タクシー事業を市内4エリアで実施。平成30年度は延べ2万1400人が利用した。用途は買い物や通院が大半という。運行業務は民間委託しており、市の予算は30年度当初で約2500万円だった。2年後に完成予定の文化複合施設を多くの市民に利用してもらいたいと思うなら、誰もが会場に出向ける環境を整える必要があるだろう。
議員には、地域の特性を理解したうえで市民の声を聞き、当局にしっかりと届けてもらいたい。それが均衡ある発展につながる一歩になる。
(平成31年4月20日付 紀南新聞掲載)
editorial-5-300x220

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

社説

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る