被災地6か所に支援金
那智谷大水害遺族会
記録誌の収益で恩返し

 那智谷大水害遺族会(岩渕三千生代表)は、かつて全国から多大な支援を受けた恩返しとして、6か所の被災地に支援金を送ることを決定。同会が発行した災害記録写真集と合わせて17日、那智勝浦町に託した。同町はこれらに和歌山大学と共同制作した災害啓発DVDを加え、今月中に各被災地に送るという。
 同会は大水害の教訓を後世に伝えるため、平成24年に記録写真集「紀伊半島大水害」を発行。この収益の一部を今回の支援金に充てた。災害NGO結(ゆい)の前原土武代表を通して、支援先を大阪府茨木市、北海道厚真町、福岡県朝倉市、岡山県倉敷市、広島県坂町、愛媛県宇和島市と決めた。前原代表は平成23年の大水害時に、同町のボランティアに訪れていたため面識があり、支援先の決定に際して那智谷と状況が酷似した被災地として6か所を教えてもらったという。
 支援金の金額は、6か所とも5万円。災害からの復旧、復興のための活動費としてもらうことを求めている。このため、各市町の担当課が送付先となる。加えて送る災害啓発DVDは、平成28年に制作。「私たちは、忘れない 紀伊半島大水害のことを」と銘打っている。遺族会も出演し、当時の状況や教訓などを語っている。
 岩渕代表は役場を訪れ、支援金と写真集、支援金を送ることになった経緯や思いをつづった各市町への手紙を、堀町長に手渡した。岩渕代表は「大水害の際は、全国にお世話になった。相当な金額をいただき、復旧、復興ができた。他の被災地も、一日も早く復旧、復興してほしい。支援金が少しでも役に立てば。平成15年ぐらいから、全国で自然災害が相次いだ。令和は災害がなくなってほしいとの思いもあって、平成のうちに送ることにした」などと話した。
 堀町長は「身をもって災害を経験した遺族会が発行した、災害記録写真集の収益で支援金を送ることは大変意義深いと思う。町も合わせてDVDを送り、当時の状況を知ってもらうことで、復旧復興に役立ててもらえたら」と話した。

支援金を託す岩渕代表

支援金を託す岩渕代表

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