パンドラ号が人命救助
榎本さん飼育の警察犬
新宮署から感謝状贈呈

 新宮市新宮(通称・丹鶴)在住の榎本義清さん(57)が飼っている嘱託警察犬のパンドラ号が3月、新宮市内で行方不明となっていた高齢女性を生存した状態で発見。その感謝状の贈呈式が10日、新宮警察署であった。髙砂(たかす)浩之署長が手渡し、功労をたたえ感謝を伝えた。
 パンドラ号は、シェパードのメスで11歳。行方不明者の捜索救助、足跡の追及、爆発物の捜索などを得意とする。和歌山県警察の試験に合格して平成21年から、嘱託警察犬として活躍している。榎本さんはその嘱託指導手で、多いときは年4、5回ほど、依頼を受けて出動するという。
 行方不明者は、新宮市新宮在住の83歳の女性。3月21日の午前9時、70代の夫から110番通報があり、新宮署が捜索を実施するとともに、榎本さんに出動を要請。午前11時ごろに捜索に加わった。午前11時35分ごろ、行方不明者の自宅のすぐ近く、北東に位置する谷を20メートルほど下ったところで、浮遊臭をもとにパンドラ号が発見した。
 榎本さんは「うつぶせで倒れ、呼び掛けにも反応しないので、最初は死んでいるかと思った。かすかに背中が動いたので、生きていると分かった」と振り返る。発見された高齢女性は、低体温で意識がもうろうとし、肋骨の骨折もあったが、命に別状はなし。市内の病院に搬送されたが、現在は退院しているという。
 髙砂署長は「発見が遅れたら生命に関わるところだった。榎本さんとパンドラ号の活躍に感謝している。今後もいろんなところで、再びお願いすることがあるかもしれないので、その際はまた協力をいただきたい」と述べた。
 榎本さんは「今まで頑張って訓練してきたかいがあった。救える人は救いたいとの思いで訓練してきた。これまではすでに亡くなった人の発見しかなかったが、今回は生きた状態で無事に発見できた。パンドラ号によくやったと声をかけた。今後も日々精進し、訓練を続けたい」と話した。
 県内では、和歌山県警の嘱託指導手が16人、嘱託警察犬が29頭いる。榎本さんはこのうち、パンドラ号のほか、もう1頭のシェパードと、他人に預けている1頭のラブラドールレトリバー、合計3頭を嘱託警察犬としている。犬とともに毎年1回、試験を受けて資格を得ているという。
 また、榎本さんは、NPO法人和歌山災害救助犬協会の理事長も務めており、これらの犬は災害救助犬としても活躍。東日本大震災や紀伊半島大水害、熊本地震や広島土砂災害でも行方不明者捜索を行った。

贈呈を受ける榎本さんとパンドラ号

贈呈を受ける榎本さんとパンドラ号

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