多大な公共貢献の軌跡
創立100周年記念誌 発行
太地水産共同組合

 太地町で定置網漁業を行う、太地水産共同組合の創立100周年記念誌「太地水産共同組合の百年」の出版の記者会見が27日、太地町公民館であった。太地の経済援助をも目的とし、たび重なる寄付でインフラ整備に貢献してきた、同組合の活動の軌跡をまとめたもの。太地町教育委員会の発行で、200部を印刷、同町で全戸配布するほか、和歌山、三重の両県の近隣図書館に寄贈を予定する。販売はしない。

1・ 同組合は、大正5(1916)年に創立。1世帯1株の出資で組織し、公共の利益を目的に掲げていたことに特徴がある。同組合の戦前の寄付の記録を見ると、村・町費補助や青年会館県建設費、小学校建設費、太地駅建設費など、毎年にわたり多額を支出してきたことが分かる。太地だけでなく、新宮警察署新築費や那智山青岸渡寺への寄付もある。
 記念誌はB5判、335ページ。
・組合創設者たちの思い
・組合の地域貢献(戦前)
・組合の地域貢献(戦後)
・高度経済成長期の組合
・関係者からの聞き取り
・組合が地域に果たす今日的役割
 −の6章からなる。くじらの博物館学芸員の今川恵さん(35)、元太地小学校長で太地町歴史資料室研究員の江崎隆司さん(73)、太地町歴史資料室学芸員の櫻井敬人さん(47)、元太地小学校長で元太地町公民館長の堀端勝之さん(64)が執筆した。
 三軒一高町長は巻頭で「当町はこの百年間、水産共同組合と共に歩んで来た町で、同業の盛衰がそのまま町の歴史となってきた」「太地のまちづくりにとって最も重要な点は「水産共同組合の精神」にある」などと言及。その精神について「(組合の)創設者らが抱いていた(太地)村に対する思いであり、その利益によって共に栄えるという思想」と説明している。現太地町の理念である「くじらの恵みは全町民に」という目標も、「定置の恵みを全村民に」という組合の理念と全く同じと結んでいる。
 宇佐川彰男教育長(74)は会見で「組合の歴史を町民に知ってもらおうと編集が始まった。調査が進むにつれ、町へ果たした役割は、現在のくじらではなく、組合が一番という重大なことに気付いた。出版は喜び。著者4人がそれぞれ、違う角度から執筆している」と紹介した。

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