15周年事業や産業活性化
三重県 当初予算案を公表

 三重県は一般会計総額7005億8413万1000円の2019年度予算案を公表した。統一地方選挙を控え骨格予算となったが、国の「防災・減災・国土強靭(きょうじん)化のための3か年緊急対策」への対応に当たるための経費が約103億円あり、18年度に比べ37億7523万8000円、0・5%の増額となった。また、財政状況が厳しく、健全化に向け歳出構造を見直した。

県民一人当たりの支出項目

県民一人当たりの支出項目

 知事選挙が行われることから、公共事業費を前年度当初予算の80%程度に抑えつつ、県民生活の安全・安心を守るための取り組みなど喫緊の課題への対応については、新規事業も盛り込んでおり、「新しい時代の始まりに、未来への希望を支える安全・安心」をテーマとしている。
 一般会計の歳入は、県税が173億3400万円増の2646億2600万円(1万円未満切り捨て、以下同じ)、地方消費税清算金が40億5500万円増の696億800万円、地方譲与税が15億4400万円増の328億8900万円など、自主財源である税収は増加を見込む。一方、地方交付税は98億9800万円減の1294億5200万円となる見通し。また、基金から118億5197万円の繰り入れを予定している。県債発行は昨年度より9・5%、94億2000万円減の901億8600万円。企業業績が好転しており、法人県民税と法人事業税は前年度より12・8%、82億1700万円増の724億7700万円を見込んでいる。
 歳出は、教育費が1633億9730万円、公債費が1109億2463万円、民生費が1087億2327万円、土木費668億638万円、衛生費282億6938万円、農林水産業費265億6170万円、商工費104億3277万円など。
 性質別では人件費が30・5%、社会保障関係費が15・7%、公債費が16・2%でほぼ3分の2が義務的経費。投資的経費は全体の12・5%で、補助事業分が5・3%、単独事業3・5%、直轄事業2・1%などとなっている。骨格予算であり、投資的経費は補正予算で大きく変動する可能性がある。
 10月に消費税率の引き上げが予定されていて、地方消費税率の引き上げによる増収分は社会保障施策に宛てられる。県は市町交付金を除き149億円を見込む。社会保障経費は総額1060億円で、子ども・子育て支援に19億円1200万円、地域包括ケアシステムの構築に9億100万円、医療・介護保険制度改革に15億1000万円、難病・小児慢性特定疾病への対応に12億7800万円などを充てることにしている。


イベントやPR強化 外国人誘客や3県連携で

 東紀州分は熊野古道伊勢路など「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録15周年事業や地域産品の高付加価値化・販路拡大、外国人観光客の誘致促進など1億1345万円を計上。また、松阪市、伊勢市などを含めた南部地域13市町の活性化に1506万円を盛り込んでいる。
 15周年事業は、熊野古道の価値の再確認と次世代への継承、持続可能な観光地域づくりを基本方針に、登録日の7月7日をはじめとした関連イベントやPR事業などに取り組む。具体的には7月に記念イベント、秋に熊野古道ウイーク、12月に締めくくりとなる熊野古道フェスタ(仮)を行う。
 関係予算は3033万円で、内訳は・イベント開催や国内外からの誘客に向けた情報発信などの熊野古道活用促進事業が1306万円・小中学生による地域の伝統・文化の体験や高校生による地域の魅力発掘と外国人等を対象としたツアーなど、地域の誇り次世代継承プロジェクト事業が401万円・和歌山県および奈良県と連携したシンポジウム開催やスタンプラリーの実施など、世界と結ぶ東紀州インバウンド事業938万円・外国人観光客の受け入れ環境整備や観光地域づくりの支援など、世界に拓く東紀州観光地域づくり388万円−となっている。
 このほか、熊野古道センターを通じた地域の歴史・文化の情報発信に6955万円、5市町や商工団体等が連携して行う地域産品の高付加価値化や販路拡大などの産業振興の取り組みに729万円を計上した。南部地域活性化枠では、アウトドアスポーツによる集客交流、地域インターン推進、定住促進支援などを進める。

防災の日常化

 防災関連では「防災の日常化」を意識して編制。来年度、伊勢湾台風60周年、昭和東南海地震(昭和19年)から75周年となることから、防災意識を高めることを狙いに全国会議やシンポジウム、啓発イベントや大規模訓練などを予定。特に昨年7月、伊勢市などで豪雨により大きな被害があったことを受けて、頻発する風水害から住民の生命を守るための取り組みに新規に2000万円の予算を付ける。また、南海トラフ地震対策の充実・強化にも5500万円を計上している。津波対策として、紀宝町から志摩市までの熊野灘沿岸9市町でDONETを活用した予報・伝達システムの県南部地域での運用を開始する。木造住宅の耐震化、避難路沿道建物の耐震促進も引き続き進める。
 社会基盤整備では、県道整備・管理などに283億1627万円、高規格幹線道路および直轄国道の整備などの県費負担94億5252万円を計上。東紀州地域では紀宝道路、熊野道路、熊野尾鷲道路Ⅱ期工事、国道169号土場バイパスなどの事業を予定している。

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