賛否両論の声 要望も
文化複合施設 近隣住民への説明会

 新宮市は11日、同市下本町の丹鶴体育館で文化複合施設に関する近隣住民への説明会を開いた。先日の市議会臨時会で一部議員から市民への説明不足を追及された田岡市長が開催を明言していたもので、近隣住民と市民あわせて約150人が参加し、市当局の説明を受けたあと、さまざまな意見や思いを発言。午後7時に始まった説明会は10時過ぎまで及んだ。

4・ 冒頭、市当局は施設概要について説明。当初の3棟案が事業費高騰で熊野学センターを先送りにして2棟案となり、さらに建設予定地から出土した遺跡保存の関係で用地が限られ、最終的に西側1棟案になった経緯を伝えた。また、市議会臨時会で明らかになった建物の階数表記について、建築基準法上は5階だが運用上は4階の表記で問題がないことを示した。
 財政面に関しては、全体事業費62億4300万円の内訳を説明。国の交付金24億7500万と県補助金5億1500万円の計29億9000万円で全体の47・7%を充当できるとし、さらに、国から7割の交付税措置が受けられる有利な起債(借金)の過疎債12億8000万円と合併特例債10億5000万円を充てる。貯金にあたる基金からは、合併基金4億2500万円と熊野川関連施設整備基金3億5800万円を繰り入れる。市の実質的負担額は16億2200万円になるとした。
 説明のあと、まずは近隣住民からの質問を受け付けた。高さ約25メートルの建物の最上階に図書館が配置されることで住宅が丸見えになることへの不安、駐車場の出入り口が1か所のため混雑が予想されることへの対応や、市民会館の解体から道路工事含めて今後も公共工事が続くことへの配慮を求める声などが上がった。「一日も早く文化ホールを建ててほしい」とした上で、新しい施設を町内会の避難所として利用できるよう求める声もあった。
 近隣への説明会を終えたことで、市民への説明は果たしたという認識はできないという声に田岡市長は「落ち着いてから市全体の説明会を開催したい。市議会で予算を認めていただき、入札の準備が出来上がったところで、決定事項をしっかりと説明したい」と述べた。
 ほか、近隣住民からは「これから家の前で2年間大工事が始まり、2年後には高さ25メートルの大きな建物ができる。近所には要介護の高齢者もたくさんいる」と生活環境が一変することへの不安を述べ「この場所にどうしてもというのであれば、せめて図書館だけでも別の場所に建てることはできないか」と訴えた。
 近隣住民以外からは、市民が主役の市政を掲げる市長だが、今の計画では市民に寄り添った施設ではないとして計画自体の見直しを主張する声、図書館を最上階に配置するのをやめて市役所1階にもってきてはどうかとする提案、施設建設後の維持管理費(ランニングコスト)の捻出方法を明確にするよう求める声などが上がった。ほか、発掘された遺跡について、文化保護審議会の答申通り全面保存すべきとする意見もあった。

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