平和の理念と世界遺産
新宮高校 古道歩き控え事前学習

 熊野古道「小雲取越」のロングハイキングの事前学習として、和歌山県立新宮高校は1日、新宮ユネスコ協会の中谷剛会長を講師に招き、「ユネスコについて」〜平和・世界遺産・アウシュビッツ・熊野古道〜の講演を行った。1年生200人が受講。ユネスコの理念を通して平和の重要性を考えたほか、そのユネスコの世界遺産として熊野古道があることを捉えなおした。

講話する中谷会長

講話する中谷会長

 毎年恒例の同校のロングハイキングは、1年生と希望する一般人を対象に、本宮町(請川)から熊野川町小口までを歩く。実施は7日を予定している。事前学習の講演も毎年行っており、ユネスコ設立の理念や世界遺産の考え方の根底にあるものを伝えている。
 中谷会長は、ユネスコが1946年に設立されたこと。日本が1951年に加盟したこと、新宮ユネスコ協会が2012年に発足したことなどを説明。ユネスコ憲章から、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かねばならない」などの主要部を伝えた。
 アフガニスタンのタリバン勢力に頭部を銃撃されても屈せず、2014年にノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの国連演説から「教育こそが(貧困やテロの)唯一の解決策。教育第一です」と唱えた部分を紹介。核兵器廃絶国際キャンペーンを行ってきたサーロー節子さんについても話した。新宮ユネスコ協会も、平和の集い、平和の鐘、ピースウオークなど、平和に関する活動を行っていることを明かした。
 映像や画像も交えて、世界遺産の持つ意義を説明。アウシュビッツや原爆ドームに代表される負の遺産や、実際に世界遺産の取り消しを受けたエルベ渓谷を例にした危機遺産の考え方も示した。世界唯一の川の世界遺産である熊野川の濁水問題にも言及し、危機遺産とならないよう注意を促した。
 熊野古道についても、小辺路、中辺路、伊勢路などがあることを説明。精霊信仰や神仏習合、かつての蟻の熊野詣についても語った。「(ロングハイキングでは)これまでの歴史をかみして歩いてもらえれば」とまとめた。

3・2

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