新宮建築組合
業界の繁栄 無事故を祈願
鎌倉時代から伝わる「釿始式」

願いを込め、釿を振り下ろす

願いを込め、釿を振り下ろす

 新宮建築組合は4日、熊野速玉大社で業界の発展や今年1年、無事故で仕事が行えるよう願いを込めて行う「釿始式(ちょんなはじめしき)」を実施。広里嘉一組合長をはじめ15人が参列し、ヒノキ材に墨を打ち、釿で切り口を入れた。
 毎年1月4日に行われている恒例の神事で、同大社を担当した宮大工の小野家に伝わる古儀式の作法を伝えている。鎌倉時代から続いているとされ、昭和60年以前から同組合が役割を引き継いでいる。釿は木材を荒削りするときに使う大工道具のひとつで、「ちょうな」または「ちょんな」と呼ばれる。昔は丸太の形を残す場合に使用していたという。
 拝殿に熊野川でとれた直径240ミリメートル、長さ4メートル、樹齢約70年のヒノキが持ち込まれた。神主は森田稔さん、清岡尚寿さん、西下悟さん。差し金(曲尺)と墨つぼを使い、清岡さんと西下さんが墨を含ませた糸を木材の上ではじいて墨を付け、その後、森田さんが木材の両端と中央の3か所で3度ずつ手釿を振り下ろし、切り口を入れていった。
 上野顯宮司は式の成り立ちを紹介し、日本の建築の基礎にあるものだと強調。ヒノキの香りに包まれる中、「皆さまには鎌倉時代からの伝統を受け継いでいただいている。今年1年、お元気で事故のないように」と呼び掛け、新宮だけでなく熊野地域全体の発展への寄与に期待した。
 広里組合長に昨年の組合の様子を聞くと、近年進む建物建築の際に紀州材を使用する流れの効果で、新宮の大工はほとんど紀州材を使っていることで忙しかったと振り返った。一方、昨年は災害が多かったことから、災害後は後片付けの手伝いなどで作業を一時中断しなければならないこともあったという。広里組合長は今年の展望として「災害ではなく、自分たちの本来の仕事で忙しい年であるように」と願った。

3・2神事に臨む関係者

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