自宅に帰るまで油断せずに

 12月に入り、新宮市内で2日連続、その後熊野市内でも交通死亡事故があった。近隣で死亡事故が連続していることから、警察は警戒感を強めるとともに、ドライバーにも歩行者にも一層の注意を喚起している。
 新宮署は交通取り締まりやパトロールなどの街頭活動を強化する。制服警察官が頻繁に姿を見せることでドライバーも気が引き締まるだろう。一方で、交通弱者といわれる自転車や歩行者も安全への意識を高める必要性を指摘する。
 ドライバーに求められるのは「だろう運転」ではなく「かもしれない運転」。これを歩行者も意識してほしいと訴える。道路交通法上、歩行者は車両よりも優先される場面が多いが、歩行者優先の意識が強すぎると、思わぬ事故に遭遇してしまうこともある。残念ながらルールとマナーを守った運転をするドライバーばかりではない。青信号で横断歩道を渡る際にも、右左折車の動きに注意し、「もしかしたら、先に曲がってくるかもしれない」と意識する。自宅に帰るまで油断しないこと、自己防衛に努めることが必要だ。
 また、歩行者や自転車乗車中にスマートフォンを操作したり、音楽を聴いたりしている人をよく見かけるが、周囲の状況が把握できておらず非常に危険。交通状況は刻一刻と変わることを理解してもらいたい。
 これから年末にかけて、本紙エリアの幹線道路では帰省客や観光客の車で交通量が増える。和歌山県警が公表した12月の交通事故発生予報によると、本紙エリアを含む紀南地域は15日以降に「多発警報日」が集中し、28日・29日・31日は「多発厳重警戒日」となっている。わかやま冬の交通安全運動は10日までだが、終了後も油断できない状況だ。
 さらに、道路横断中の歩行者が関係する交通事故件数では、過去5年の数字で12月が76件と最も多く、10月の74件、11月の69件と続いている。暮れになり、日常生活の慌ただしさがそのまま交通事故件数に反映している数字と言える。
 夕暮れ時の早めのヘッドライト点灯やハイビームの有効活用、歩行者・自転車は明るめの服装を心がけるなど、それぞれの意識を少しずつ高め、交通事故のない年末年始を迎えたい。
(平成30年12月8日付 紀南新聞掲載)
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