種々の手法で詐欺被害防止

 今月11日〜20日まで実施の全国地域安全運動。警察当局と防犯協会をはじめとする関係機関・団体が連携・協力して、犯罪抑止や被害に遭わないまちづくり、安心して暮らせる地域社会の実現を図ることが狙い。子どもや女性、高齢者らがさまざまな犯罪被害に遭わないための啓発活動が期間中に展開されるが、地域の特性や実情に応じて重点項目は異なるだろう。
 高齢化が進む当地方では、特殊詐欺の被害防止に力を入れることが求められる。昨年中の特殊詐欺発生件数を見ると、全国が1万8201件の被害額390億3000万円、和歌山県内が95件の同2億1468万円、新宮署管内が4件の同625万円あった。
 新聞やテレビでこれほど「特殊詐欺」について報じられても、被害はなくならない。以前の代表的な手口と言えば、息子になりすました「オレオレ詐欺」や役所や警察職員を名乗り医療費の還付が受けられるなどと持ちかける「還付金詐欺」などだったが、最近では電子マネーを利用した詐欺をはじめ、さまざまな手口に広がっている。
 和歌山県警は昨年、増加する特殊詐欺被害を防ぐため、県警OBら10人を「特殊詐欺被害防止アドバーザー」として委嘱した。新宮署でも2人が勤務。同署と串本署管内の各所に出向き、高齢者を中心に、被害に遭わないためのポイントなどを伝える講話活動を続けている。
 特殊詐欺の被害者の多くは高齢者で、特に女性が多い。被害防止には自己防衛が最も大切だが、あらゆる手段で周囲の配慮が大切になる。高齢の親と離れて暮らす息子や娘には、被害に遭う可能性があることを親に自覚してもらい、親子で合言葉を決めるなど、十分助言するよう求めている。
 また、防衛手段の一つとして、電話をナンバーディスプレイ(番号通知)や留守番電話にしておくこともひとつ。さらに、自動通話録音機を貸し出している自治体もあり、こうした機器を使いながら防衛力を高めてもらいたい。アドバイザーによると、「自分は大丈夫。引っかからない」と思っている人ほど、実際に特殊詐欺の電話がかかってくるとパニックになるという。意識を変えることも併せて必要だ。
(平成30年10月13日付 紀南新聞掲載)

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