台風被害で孤立続く
田辺市本宮町曲川地区
道路復旧目途立たず長期避難・移住

簡易索道で曲川住民の荷物を運ぶ

簡易索道で曲川住民の荷物を運ぶ

 8月の台風20号で集落に通じる道路が崩落し、孤立状態となった田辺市本宮町の曲川(まがりかわ)地区は、住民の長期避難が続いている。
 同市本宮行政局総務課によると災害発災時、曲川には7世帯12人が暮らしていた。台風被害により、集落近くの下湯川地内で斜面崩落が発生。市道串峠平治川線が約150メートルにわたり崩壊した。ほかに車で通行できる道がなく、住民は片道約30分の山道を歩き、避難先と集落を行き来している。暮らしが困難になることから市と協議の上、曲川に残ることを望む住民1人を除き、下湯川に2世帯、本宮地区に4世帯、ほぼ全員が他地区の市営住宅などに避難・移住した。
 住民の荷物を運ぶため簡易索道(別名・野猿)が準備されたが、先月の台風21号による崩土のため撤去。新たな索道装置が先月末、曲川近くの久保野地内に完成した。簡易索道はロープウェイに似た仕組みで、四村川沿いの山際に設置。ワイヤーロープを張ってかごを吊(つ)り下げ(耐荷重200キロ)、機械を作動させて片道5分で家財道具や荷物を運ぶ。住民の要望がある時に行政局職員が稼働させている。
 同総務課の上山省三係長は「道路復旧まで数年かかると思われるが、まだ見通しが立たない。現在、国や県、関係機関と協議しながら、復旧の事業手法を検討している。7年前の災害時と同じ場所で規模も大きく、長期間を要する」と話している。
 下湯川の市営住宅に避難した井谷津多代さん(84)は9日、曲川から行政局職員が運んだ冬布団やこたつなどを受け取った。井谷さんは度々、曲川の畑の手入れに通っている。「野猿で荷物を運べるようになって、寝泊まりしやすくなったのでありがたい。曲川との二重生活は不便があるし、皆帰りたがっているので、早く道がついてほしい。来月が宮祭りで今年は餅もつけないけど、掃除してお参りだけでもしたい」と話していた。

地すべりで法枠や道路が崩落し河道埋塞で狭まった四村川

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河道埋塞で狭まった四村川

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