台風頻発で避難は増加傾向

 大型で強い台風25号は、6日の午前中には九州北部に接近する見込み。気象庁によると、今回の台風は当地方を通らないと思われるが、暴風や大雨、高波などには十分注意する必要がある。
 8月下旬の台風20号、9月上旬の台風21号、同月末の台風24号と、当地方も立て続けに被害を受けた。台風24号では、激しい雨と、物が吹き飛ばされる猛烈な風が吹いた。その様子は、家にいるとまるで地震が起きたような揺れを感じたり、雨戸をたたきつける音が響いたり。また、両台風では多くの地区で停電が発生した。夜間の停電だったこともあり、多くの人が不便な思いをした。そんな状況が不安なため避難所に身を寄せる人が増えている。
 台風21号による新宮市内の避難所利用のピークは355世帯513人。24号では344世帯471人。「危なくなる前に逃げよう」という意識が住民の間に広がってきている。
 新宮市では、基本的に旧市内の福祉センターと保健センターが最初に避難所として開設されるという。しかし、状況に応じてさらなる早期開設も行われる。今回の台風24号がその例だ。
 台風24号が当地方に上陸する前日の29日から大雨となり、同日午後2時に佐野川、荒木川流域地区に避難勧告が発令された。これに合わせて三輪崎会館、佐野会館、蜂伏会館、光洋中学校体育館が市内では最初に避難所として開設された。これに続いて、旧市内と高田地区に計7か所、熊野川地区13か所に避難所が設けられ、30日午後2時に人権教育センター(春日隣保館)が追加され、市内全域で25か所の避難所が設けられた。
 市の取りまとめによると、住家被害188件(一部損壊154件、床上浸水11件、床下浸水23件)、その他被害4030件(主に停電)という被害状況の中、人的被害はゼロだった。
 早期避難を呼び掛ける背景には、平成23年9月に当地方を襲った紀伊半島大水害がある。「うちは大丈夫」という油断から避難せず、命の危険にさらされたという人も事実としてある。行政が出す避難勧告、指示のタイミングは早くなっているが、逃げるかどうかの判断は、最終的に自分自身。空振りに終われば訓練だと思えばいい。
(平成30年10月6日付 紀南新聞掲載)
editorial-5-300x220

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

社説

  1. editorial-5-300x220

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る