小児がん患者に笑顔を
髪を提供してかつらに
勝浦ライオンズクラブ

 小児がんの子どもにかつらを−。勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC)は社会奉仕の一環として、和歌山県美容業生活衛生同業組合の協力を得て、美容室などでカットした15センチ以上の髪を、お客の許可を得て集める活動を始めた。その第1号として7日、同クラブ唯一の女性会員の髪が、那智勝浦町朝日で美容室を営む、同組合の山根博・理事長の手によりカットされた。集めた髪はかつらに加工され、希望する小児がんの子どもらに無料で手渡される。

カットする山根理事長と見守る会員

カットする山根理事長と見守る会員

 この活動はヘアドネーションと呼ばれる。小児がんを発症した子どもは放射線治療の過程で髪を失うため、かつらを希望する場合があるが、高額であるという。日本全国のライオンズクラブのうち、大阪府と和歌山県で構成する335−B地区は、ヘアドネーションを任意で行う方針を決定。献血活動を長年行ってきたため、その関連で小児がんに関する知識もあった勝浦LCは、ぜひこれを行いたいとの考えに至った。
 たまたま町内にある美容室の主人が、県の美容組合の理事長を務めていることが分かり、勝浦LCは協力を打診。山根理事長はさっそく理事会にはかり、協力していくことが決まった。同様に同町や新宮市の美容業者で組織する、同組合の新宮支部としても、協力することになったという。ヘアドネーションは本紙エリアでは初の試みとなる。
 第1号として髪をカットしてもらった、同クラブの女性会員は、町内の旅館の女将を務めている。和服を着用するため髪を結えるほうが好ましいが、活動のためにと提供を決めた。勝浦LCのメンバーが見守るなかで、山根理事長が毛先から約15センチの部分ではさみを入れて切り落とした。
 勝浦LCの上松資弘・奉仕委員長は「(髪を提供)する、しないの前に、こういうことがあることを知ってほしい。知ってもらうことが大切。自分たちの知らないところで、苦しむ子どもがいることを、心のどこかで感じてほしい。そして、切った髪をあげようかと、ちょっとだけ思ってほしい」。山根理事長は「活動の趣旨に賛同した。これからも協力していきたい」と思いを述べた。
 切った髪の提供は、組合加入の行きつけの美容室で申し出て、ドナーシートに性別や年齢、髪の状態などを記入すれば誰でもできる。長さは、15センチ〜31センチと、31センチ以上の2種類。組合を通じて髪は集められ、ライオンズクラブに託される。また勝浦LC、県美容業生活衛生同業組合としても、上部組織での会合等で活動を報告し、ヘアドネーションを全国へと広げていきたいという。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今月のニュース

2018年11月
« 10月    
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  

社説

  1. editorial-5-300x220

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る