南紀みかん産地拡大宣言
総理大臣補佐官、知事ら出席
検疫緩和へ強い決意

 三重県は28日、御浜町役場で「南紀みかん産地拡大宣言」意見交換会・署名式を開いた。宮腰光寛内閣総理大臣補佐官を招いて、鈴木英敬知事、紀宝・御浜両町長、熊野市長、生産者、JAなど関係者ら約50人が出席し、ミカン輸出の取り組みと今後の展開について意見交換し、署名を行った。

4・南紀みかん産地拡大宣言2 宮腰補佐官は「5月に鈴木知事からタイに向けた輸出に関して大変な問題があるので、国も動いてほしいと要望を受けた。動き始めているものもあるが、協議中のものもある。2019年までに農産物食品の輸出額1兆円を目指しているが、1兆円は通過点。先を見越して取り組む。検疫の問題、国、品種、産地により異なってくる。一つ一つクリアにしていく」と述べ、強い決意を示した。
 意見交換会では、
 ①タイ向け輸出の拡大
 ②新たな流通体制の構築によるアジア諸国等への輸出の拡大
 ③輸出の拡大を支える生産体制の構築  ―の3点が話し合われた。

 ①は「当産地がリードするタイ王国への輸出について、引き続き検疫条件の緩和交渉を要請するとともに、条件緩和に即応した輸出機会の増加や取引ルートの拡大などにより輸出量の拡大を図る」。
 ②は「産地として多様な輸出対応を図るため、卸売市場を通した輸出に加え、新たな輸出流通体制を構築し、当産地のポテンシャルを最大限に活かして輸出の拡大につなげる」。
 ③は「将来に向け若手農家等が意識を持って経営発展し産地力を高めるため、ICT(情報通信技術)の活用等自動化技術等が導入可能な効率的な園地への再整備に取り組む」とそれぞれ意見がまとめられた。
 宮腰補佐官は①について「日タイ両国にとってウィンウィンの関係になる提案をしている。輸出処理の簡素化、輸出開始時期の前倒しについて、法的なことも含めタイ側に説明していく。SOS(かんきつそうか病)は発生していないという証明を県、国でやっていく必要がある」。
 ②に対して「輸出産地形成プロジェクト素晴らしい。プレーヤーがそれぞれの強みを特化していく。グローバル・ファーマーズ・プロジェクトに、ぜひ手を挙げていただきたい」。
 ③には「機械化を目指すのであれば、農地の集積集約をしっかりやっていく。まとまった園地で効率的農業かつ輸出につながる農業をやっていく。園地集積集約し機械化農業をするモデルになってください」とそれぞれについて延べ、意見を後押しした。
 ①〜③を三重県南紀農業協同組合の筒井道夫代表理事理事長が宣言文として読み上げ、鈴木知事ら関係者が宣言文に署名し、閉会となった。

ー タイへの輸出の流れ ー
 JA三重南紀は国内でのミカン需要が減少する中、平成19年6月にタイの日本産柑橘(かんきつ)の輸入解禁に着目。マーケット獲得の機会と、平成22年から試験輸出を開始。県も当初から支援してきた。
 タイへの輸出条件は、タイ政府から事前に園地の認定を受ける必要があり、病害虫のトラップ調査や出荷時にはタイ政府の検査官による細かな検査などを経て輸出している。平成27年には新たな病害対策として追加された消毒作業の手間から輸出量が減少。平成29年度は、作業の効率化を図ることで従来の量まで回復した。
 日タイ合同輸出検査の廃止、SOS対策の省略、輸出開始時期の前倒し(10月輸出)、ミカンバエモニタリング調査条件の緩和などの意見が出された。

宮腰補佐官

宮腰補佐官

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