暑さ起因の交通事故防止へ

 全国的に酷暑が続き、気象庁が「災害的な暑さ」と表現するなど、例年に増して暑さ対策が必要な夏となっている。日常生活の中で熱中症にかからないよう、さまざまな対策を講じている人は多いだろうが、車の運転時も一層注意を払う必要がある。
 三重県警によると、7月22日時点で今年の交通事故による死者が50人を超えた。人口10万人あたりの死者数は2・72人で全国ワースト1位。県内の7月の交通死亡事故の特徴は▽死者の約半数が高齢者(自転車乗用中3人、歩行中2人)▽車両単独の事故が多い▽気温の高い昼間の事故が約7割−となっている。
 紀宝署管内では今年に入って死亡事故の発生はないが、県内で多発する交通死亡事故を受けて先日、紀宝署と紀宝地区交通安全協会は幹線道路の国道42号にある道の駅「ウミガメ公園」と「パーク七里御浜」の2か所で街頭啓発を実施した。
 ただでさえ交通死亡事故が増加傾向にあるのに、これから観光や帰省時期で他府県から車の流入が多くなる。地域の道路事情に不慣れなドライバーや、渋滞に巻き込まれながら長時間運転しているドライバーもいる。こうした運転の疲労に加えて異常なほどの暑さがドライバーの集中力を妨げる恐れがある。注意力が散漫になりやすいことから、ドライバーには早めの水分補給や休憩、さらに運転の前日には十分な睡眠をとることなどを呼び掛けている。
 過信や慢心も思わぬ事故につながってしまうことを忘れてはいけない。交通ルールだけでなく、マナーを守ることも大切。マナーにはいろいろな意味があるが、相手を思いやる運転も一つ。譲り合い、「お先にどうぞ」の精神がゆとりのある運転につながり、交通事故の確率を少しでも減らすことができるのではないか。
 また、交通安全運動期間中ではないが、交通量が多くなるお盆時期には警察官が主要交差点に立ちしたり、パトカーでの警ら回数を増やしたり、姿を見せる活動をすることで、ドライバーの集中力は向上するはず。確かに今年の暑さは大変だが、それが起因となった交通事故を起こさないために、ドライバーだけでなく、警察も安全な環境づくりに努めてもらいたい。
(平成30年8月4日付 紀南新聞掲載)
editorial-5-300x220

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

社説

  1. editorial-5-300x220

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る