住民への周知 力注いで

 那智勝浦町の勝浦漁港内に23日(土)、「勝浦漁港にぎわい市場」がオープンする。これまで同所では「にぎわい広場朝市」として毎週1回、日曜日に開設していたが、これを常設する形。同町の多彩な資源を活用し、観光と地元特産品等の資源を結びつけ、まち全体の魅力をPRしていく。観光と地場産業の相乗効果を生み出し、産業の活性化と雇用創出につなげていくことが狙いだ。
施設内では、買い物と新鮮な魚介類が楽しめるコーナーのほか、目玉としてマグロの解体ショーが毎日行われる。町で水揚げされた最大サイズ(450キロ)のクロマグロのデジタル魚拓も飾る。施設は、木造平屋建てで延べ床面積442・54平方メートル。総事業費は約1億3000万円で、このうち半分が国からの「地方創生拠点整備交付金」、もう半分が地方債。施設の運営は、テナントスペースを民間事業者に有料で貸し出し、入居する事業者8店舗で構成する組織で行う形式。開館時間は午前8時〜午後3時。火曜が定休。町は一日300人、年間で10万人の来場者を目標としている。
堀順一郎町長は「ここからまちなかへの観光につなげていくのが狙い。ホテルにチェックインするまで、那智勝浦町でめいっぱい遊んでもらう仕組みを作っていきたい」と意気込む。
しかし、町長の思惑とは逆に、オープンすることすら知らないという町民の声が聞こえてくる。これまでは観光客がメインのターゲットだったが、常設して開館時間も拡大となれば、地元や近隣の住民にもしっかりと周知して買い物に来てもらう流れを作る必要がある。そうしなければ、目標の数字には届かない可能性がある。
町農林水産課によると、年に数回のイベント開催や、夏休み中週に1回程度の夜間営業など、地元住民にも訪れてもらえるような企画の検討を進めているという。企画を一刻も早く具体化して打ち出し、まずは一度来てもらうこと。次に「もう一度行ってみたい」と思わせる仕掛けを行うことも考えるべき。今回のにぎわい市場の件に限ったことではないが、町民への周知について、町当局はもっと知恵を絞り、力を注いでもらいたい。(平成30年6月16日付 紀南新聞掲載)

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