湯登神事 12組が大日山へ
「元気に育って」の願い込め
熊野本宮大社例大祭

photo[2] 田辺市本宮町、熊野本宮大社の例大祭「湯登(ゆのぼり)神事」が13日、斎行(さいこう)された。神の依代(よりしろ)の稚児が肩車されて「人生の峠」と形容される大日山を越え、同大社の旧社地・大斎原(おおゆのはら)前に到着した。最終日の15日は午前9時から厳粛に本殿祭、午後1時ごろから渡御祭が行われ、神輿(みこし)を中心に行列が大斎原に出発。華やかに斎庭(さいてい)神事が繰り広げられる。
 晴天に恵まれた湯登神事には公募で選ばれた、1歳から4歳までの稚児と父親や祖父の12組が和装で奉仕。九鬼家隆宮司や同社氏子総代の人たち、山伏や笛奏者らか参列して午前9時過ぎから拝殿前で記念撮影し、この後、本殿前に整列して参拝した。一行は法螺(ほら)貝と太鼓の音を合図に出発。国道168号を歩き、国道から湯峰(ゆのみね/湯峯)温泉方面へ少し入った地点からバスで同温泉へ移動した。
 旅館「あづまや」で湯垢離(ゆごり)して身を清め、午前11時30分から大広間で出発式。皆で歓談しながらの食事となり、稚児たちも父親の膝(ひざ)の上で、温泉粥(おんせんがゆ)などを食べた。食事後、稚児たちは朱色に金銀紅白の刺しゅうを施した上着をまとい、額に「大」の字を朱書きして準備した。
 午後1時前に旅館を出発した一行は山道に入り、湯峰王子で神事。宮司が祝詞を奏上して大日山越えの無事を祈願し、関係者が玉串をささげた。この後、神が憑依(ひょうい)した様子を表すと伝えられる八撥(やさばき)神事があり、稚児が太鼓の音に合わせて左・右・左と3回ずつ、その場で回った。この後、一行は急な坂道に入り大日山を越えた。
 同市内の木下純伸(あやのぶ)さんは結翔(ゆいと・3)くんを肩車し、「元気に育ってほしいと応募しました。選ばれたので驚いた」。和歌山市内の西中弘明さんは、北海道札幌市から駆け付けた孫の石田統(すばる・3)くんを肩車し、「札幌に住む娘が、どうしても参加したいと応募し、選ばれてびっくりしている。伝統の神事に参加できて幸運だ。孫の健やかな成長と幸せを願ってがんばる」とそれぞれが語った。

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