住警器の電池、大丈夫?

 那智勝浦町市屋で16日に発生した住宅火災では、焼け跡から1人の遺体が見つかった。暖房器具を使用する冬季は火災が多発する時期でもある。空気も乾燥していることから火の回りが早く恐ろしい。
 まきや石油ストーブが当たり前だった時代に比べ、昨今は住宅事情の変化やメーカーの技術進歩により、誰もが簡単に暖房器具を安全・快適に使える時代になった。しかし、そのような時代でも火災はゼロにならない。取り扱いに慣れたからと言って過信しないことが大切。昔から火事は地震や雷と並んで「怖いもの」とされてきたはず。
 われわれが心掛けるべきことは、ストーブ(電気含む)から燃えやすいものを遠ざけるなどして火を出さないようにすること。外出前、就寝前などその場を離れる際は必ず電源を切ること。それでも火災になってしまった場合は、地域でできるだけ早く火災に気づき、初期消火や避難を手助けすることが必要になる。
 この地域は高齢化の進展が早く、一人暮らしの高齢者も多い。失火させない住環境を家族や支援者がしっかりと構築してあげなければならない。近所同士の日常会話の中で火の用心について声を掛けあうことも一つだろう。
 消防行政としてはどのような役割を果たしていくのか。「火消し」の代名詞で呼ばれた時代とは少し様相が違う。救急出動件数が増え、救急現場で高度な技術提供も求められる時代。また、台風や豪雨、地震など自然災害への対応回数も確実に増えている。その一方、火災については未然に防ぐ「予防」に重点を置いた取り組みにシフトしている。火を出させないためにはどのようにすべきかを考え、啓発活動や安全指導を継続。義務化されている住宅用火災警報器(住警器)の設置促進も重要な任務だ。
 新宮市消防署は乾燥注意報が出ると、防災行政無線を使って火の取り扱いに注意するよう呼び掛けている。繰り返すことで住民の意識は高まる。3月1日〜7日は「春の全国火災予防運動」。住警器は設置から10年以上が経過しているものが多くなり、電池切れや故障で作動しないものもあるという。住警器に限らず、長く使用している器具類は特に念入りに、日常点検をしてみてはどうか。(平成30年2月18日付 紀南新聞掲載)

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