浦神一丸で祭り継続を
「脊美祭り」にぎわう

photo[3] 那智勝浦町浦神の塩竈(しおがま)神社(井谷正守宮司)の例大祭「脊美祭り(せみまつり)」が7日、斎行(さいこう)された。豊漁や無病息災などを祈願する伝統の祭りに多くの住民が訪れ、にぎわいを見せた。
 脊美祭りは古くからの浦神と鯨の関わりを現在に伝える歴史ある行事で、平成28年には日本遺産「鯨とともに生きる」の一部として認定されている。脊美祭り保存会(並川廣会長・西区区長)や西区11班(今年は8班が番元)の住民らが前日6日に脊美づくりや料理、その他の準備を行った。
 神事では、中心に「鬼」と書かれた円形の1・8メートルほどの的にわら製3体の脊美という縁起物を差し込み、神棚には果物や野菜、熟餞(じゅくせん)などを供え、関係者らが順に玉串をささげた。
 神事後、井谷宮司が的の中心に矢を放つと同時に白装束に身を包んだ脊美子(せみこ)の西春樹くん(下里小6年)、谷唯央くん(同小5年)、徳村奏麿くん(同小4年)の3人が的から脊美を引き抜き、浦神西区民会館まで走って運んだ。続いて、脊美子を中心に祝賀会が始まり、住民らの精魂込めた料理に皆が舌鼓を打ち、歓談した。
 脊美子を経験した西くんは「毎年の恒例行事。参加してよかった」。谷くんは「前にお兄ちゃんが脊美子をやっていたから参加した。緊張はしなかった」。徳村くんは「2回目だけど楽しかった。来年もやってみたい」とそれぞれ話した。

獅子舞奉納や
手踊り披露も

 神社境内では東地区の勇義社(畑下圭喜社長・30人)の迫力ある「剣の舞」「乱獅子」や畑下真春くん(8)が天狗を務めた舞など6演目を奉納。畑下社長は「伝統を守ることは大事だが、浦神のみんなが幸せになれることが重要。西、東関係なく神社の祭りとして引き継いでいかなくては」と力を込め、井谷宮司は「住民の方々が大切にされている祭り。毎年、にぎわうので地域が盛り上がってよい」と話した。
 近くに住む堀玲子さんは「時代もあり人も減ってきたが、西、東が協力して祭りを続けていってほしい」と今後の継続を願った。また、地区の若い女性たちで組織される盛上隊のうどんやぜんざい、焼き鳥などの販売も大盛況だった。
 祝賀会後は、神社で「ソーラン節」「脊美おどり」などの手踊りが行われ、神輿やだんじりが威勢よく町内を練り歩いた。その際に大阪府堺市から観光で偶然、通りかかった男性4人組が祭りの列に加わり、神輿や踊りに参加する場面も。その後は食器乾燥機や掃除機が当たる抽選会や座払いが行われた。
 並川会長は「脊美子を祝う料理が大変。この地区は婦人会がないため、参加してくれている女性のおかげで成り立っている。大変ありがたい」と述べ、「鯨文化の継承のためには東・西問わず、住民皆さんの協力が重要。今後も続けていきたい」と語った。

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