政治への無関心、どう改善

 御浜町議選は定数10に11人が立候補し、18日で5日間の選挙戦が終了。19日に投開票を迎え、午後10時ごろには新議員10人が決まる。
 今回の選挙から定数2減となった。現職12人のうち2人が勇退し、当初は新人の動きがなく、今月上旬の事前審査を終えた段階では無投票の可能性が高くなっていた。そんな情勢に待ったをかけようと、告示を4日後に控えた今月10日には、阿田和の会社役員男性が無投票阻止を掲げて立候補を表明したものの、同日夜に本人都合でこれを撤回し断念した。
 迎えた告示当日、早々と受け付けを済ませた現職10陣営は午後5時の締め切りを待って無投票当選となるのが濃厚かと見えた。しかし、夕方になり新人の男性が立候補を届け出、選挙戦に突入。現職の中には午後になってから急いで掲示板にポスターを張る候補もいるなど、情勢急転に慌ただしさが見られた。
 定員1人超過だが選挙戦になったのは、町政への関心を高めてもらう上で好ましい結果ではなかったか。町によると、仮に無投票になっていれば記録が残る平成以降では初めてだった。
 全国的に地方選での無投票が増えている。背景には、政治への関心の低さや、議員のなり手不足があるだろう。そんな中、上富田町議会は今年9月の定例会で、「夜間・休日議会」を開会できるように規則の一部改正を求める議員発議が出た。なり手不足解消のため、会社勤めの人や女性が議員として活動しやすい時間帯に議会を開くべきとしたものだったが、賛成少数で否決となった。
 開かれた行政や議会を公言する自治体は多いが、住民の関心を高める努力をしているかといえば十分ではないはず。若手や女性議員の割合はまだまだ低い。会期中は日中の大半を費やさなければならず、会社勤めではなかなか理解を得るのは難しいだろう。また、各自治体で議員歳費を抑制する傾向にあり、仕事をやめて議員1本で生活するという覚悟ができないことも理由の一つではないか。
 「夜間・休日議会」は一例だが、上富田町議会のような議論が各地で行われるようになればいい。そうしたアクションを起こすことで、住民の政治への関心が高まるきっかけになるだろう。

(平成29年11月19日付 紀南新聞掲載)

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