生業を維持する、作る
交通体系構築も課題
熊野市

photo 熊野市も紀伊半島南部のほかの市町村と同様、長らく人口減少が続く。減少をいかに緩やかにするかが市政の大きな課題。子育て支援策や、地域の子どもたちが地域に残ることができる、あるいは帰ってこられる施策および、Uターン者を受け入れるなどの定住促進策が進められているが、今ある生業を維持できること、新たに創出することが鍵となる。
 熊野市(合併前)の人口は昭和39年をピークに減少。平成元年には旧熊野市で2万4204人、旧紀和町で2042人の計2万6246人いたが、合併後の平成18年には合わせて2万1461人に、22年には2万人を割り込み、今月1日現在の人口は1万7463人。1年間に250人から300人程度の人口減少が続いている。
 海岸部も山間部もあり、水産業、林業、カンキツを中心とした農業、観光業と幅広い産業を擁している。懐が広く、生業の場をたくさん作ることができる素地があるが、半面、施策が分散せざるを得ない部分もある。それぞれの分野でいかに効率よく住民の生業を支援することができるか、あるいはIターン者やUターン者に生活を支える働き方を提示できるかが問われている。
 市は、「株式会社熊野市役所」の掛け声の下、「熊野地鶏」や「新姫(にいひめ)」などの地域特産品の生産と販売、観光産業の活性化などに力を入れている。スポーツ交流も盛んで、ここ数年は「トレイルラン」や「ボルダリング」など、自然の中で行う競技でも注目を集めている。ソフトボールや野球と同様の強みに育てられるかも将来の地域のにぎわいを左右する。会場周辺の基盤整備への市の取り組み、住民がこれらの競技に親しみ愛好家を地域から支える仕掛けが期待される。
 地域交通の確保も大きな課題の一つとなっている。地域内に日ごろの買い物をする店が無くなっていく傾向とともに、高齢化も進展しており、「車に乗れないと生活が極めて不便だが、車に乗れない」という人が今後、急激に増加すると見込まれる。より利便性の高い地域交通体系を構築するとともに、買い物、医療との連携を考えた住民の暮らしを支える仕組みづくりも求められる。

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