市財政の内実はどうか
安全圏内も弾力は硬化
徹底チェックで借金減を

 任期満了に伴う新宮市長選挙が15日(日)に告示されるのを前に、新宮市の現状と課題について3回シリーズで紹介する。初回は財政について。

Print 和歌山県はこのほど、県内市町村の平成28年度決算に係る健全化判断比率等を公表。このうち収入に対する借金の割合を示す実質公債費比率で、新宮市は15・9パーセントとなり、健全の範囲内とされた。しかし財政の弾力性を示す経常収支比率は、28年度決算で100・2パーセントと確定。今後は削減が求められるなど、相反するとも言える結果が導かれている。新宮市の財政は果たして危機的状況にあるのか、またすべき対応はどういうものだろうか。
 新宮市のこれまでの実質公債費比率は、12〜16パーセント台で推移している。18パーセント以上になると借金に県の許可を要する「起債許可団体」となるが、これを超えない範囲で財政運営がなされている(別図参照)。25パーセントが早期健全化基準、35パーセントが財政再生基準とされていることを考えれば、十分な安全圏内とは言える。
 その一方で、経常収支比率は90〜100パーセント台と、高い数値が続いている(別図参照)。経常収支比率は地方税や普通交付税のように使い道が特定されておらず、毎年度収入がある財源のうちで、人件費、扶助費、公債費のように毎年度決まって支出される経費の割合を示したもの。平成17・18年度の数値が示すように、100パーセントを超えれば即時に財政破綻というわけではないが、好ましくはない。
 では、どうすれば削減できるのか。人件費や扶助費を減らすことは、住民サービスや福祉の維持を考えれば容易ではない。削減には公債費、すなわち借金を減らしていくことが最も近道と考えられる。
 国では地方交付税の抑制が議論され、地方では人口減少に伴う税収の悪化が予想される現実がある。本当に必要な事業の取捨選択、細部まで至る無駄の削減、時代や環境に応じた計画の修正などを、徹底して行っていく必要があるだろう。

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