防災 ペットのことも考えて

 9月は「防災月間」。滋賀県米原市でペット避難訓練があったと知った。ペットを連れて避難しないと、ペットの命にかかわるし、津波などの場合、離ればなれになってしまえば、再会ができない可能性もある。また、避難所運営にあたり、ペットがトラブルの要因となることもありうる。事前に対応を検討しておく必要がある。
 米原市の取り組みは、犬を対象に行った。参加者は、避難のほか、日本動物病院協会認定のインストラクターから災害時に備えたしつけなどについて話を聞いた。同市は、市内の小中学校16か所にペット避難所を設置するよう防災計画を見直している最中だという。
 三重県も地域防災計画で、災害時は「飼い主自身が責任を持ってペットを管理することを前提に、同行避難する」こととしている。同行避難とは、災害発生時に飼い主がペットを連れて避難すること。飼い主が一緒に避難させなければ、ペットの命にかかわる。
 紀宝町広報9月号でもこの問題を特集。「災害に備えたしつけと健康管理」の重要性を取り上げている。ケージなどに素直に入り、おとなしくしていられなければ、円滑な避難ができないし、他の動物を怖がったり攻撃的であったりすると避難所での受け入れが難しい。また、は虫類などは敬遠される可能性がある。緊急時の預け先を確保しておくことも対策の一つ。「対策をしておくことで、避難した際にペットにかかるストレスが軽減されることになる」と紹介する。犬については、しつけを支援してくれる組織もある。相談してみてもいいだろう。
 避難所生活を考えると、ペットは飼い主にとっては「大切な家族」であるが、動物が苦手な人、アレルギーのある人もいる。「放し飼い」はもとより、通路になるような場所につないでおくことも困難だ。避難所内でペットが過ごせる、動ける場所を区画するほか、えさやりをはじめ世話のルールづくりが必要だろう。
 避難所の運営は避難者が行うことが原則だが、適切に取り決めを行うには助言者が必要。平時から自治体が、地域や自主防災組織に講師を派遣するなど、住民の自主的な話し合いが上手くまとまるように支援することが望まれる。
(平成29年9月10日付 紀南新聞掲載)

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