水害の記憶、風化させない
熊野川町日足地区 復興祈念「さつき公園」
9月3日に竣工式

photo[2] 「紀伊半島大水害」からまもなく6年。新宮市は、同市熊野川町日足地区にある熊野川小学校への避難道路や、復興祈念公園「新宮市さつき公園」の整備を進めており、概ね完了している。公園の名称は、市の花である「カワサツキ」にちなんだ。9月3日(日)午前10時から竣工(しゅんこう)式を行い供用開始となる。

 平成23年9月2〜4日、台風12号によって長時間続いた雨は、熊野川を氾濫(はんらん)させ、熊野川流域をはじめ市内各所で土砂崩れや家屋の流出、浸水など甚大な被害をもたらした。とりわけ被害の大きかった同町では、水害以降、高い場所への避難所の設置に関して住民から対策を求める声が上がっていた。
 これを受け、市は市有地である山林を造成し、約60メートルの高台に公園用の敷地を確保した。広さ約4500メートルで、芝生が敷かれた多目的広場(約2500平方メートル)やブランコやターザンロープ、ストレッチ器具、バリアフリー対応の公衆トイレ、30台駐車可能な駐車場などを設置した。また、水害の記憶を風化させないよう、当時の被害状況などを記した案内板も設けており、子どもたちの防災教育などに役立てられる。住民の憩いの場としての機能以外に、災害時は住民らの一時避難場所としても活用。多目的広場部分はおよそ25軒の仮設住宅が建てられるよう設計されている。
 公園に隣接する避難路(道幅5メートル)は、神丸団地から熊野川中学校裏の山腹を抜け、熊野川小学校前までの815メートルをつなぐ。B&G海洋センターから公園に続く長さ110メートルの階段型の遊歩道(幅1メートル)もある。
 紀伊半島大水害では、河川・道路などの損壊が数多く発生したうえ、多くの地域が孤立した。また、電気、水道などのライフラインが寸断され、明治22年に発生した十津川水害以来の災害となった。多くの地域が被害を受ける中、熊野川地域では53棟が全壊、大規模半壊50棟、半壊123棟、床上浸水60棟、床下浸水14棟、8人が犠牲になり、1人が行方不明になるなど大きな被害を受けた。日足地区では、はん濫危険水位10・6メートルを大幅に上回る最高水位16・26メートル(欠測除く)を観測した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今月のニュース

2018年9月
« 8月    
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

社説

  1. editorial-5-300x220

新聞広告ガイド

名刺印刷承り中

ページ上部へ戻る