おもてなし機運 高揚を

 夏休みに入り、観光客が増える時期を迎えた。これから、旧盆期にかけて帰省客も含め、紀南地域への来訪者が増える。夏だからできるプログラムも多い。訪れた人には、存分に地域を満喫してもらい、リピーターや宣伝マンになってほしいところ。
 景色のよさやプログラムの満足度も重要だが、何にもまして地域の人と観光客との関わりが、その地域の評価につながる。特に、観光協会などの職員は、対人関係における「玄関口」である。どれだけ気持ちのこもった対応をするか。問い合わせの段階なら、その地域に行くかどうかの分かれ目になるし、来訪者に対しては地域に親しみをもってもらえるかの分岐点となる。
 多くの人たちが、職員として地道に観光客へのもてなしに取り組んでいる。地域の観光資源・サービスをよりよく知るために勉強しなければならないだろうし、ここ数年は外国人観光客も増加。英語圏はもとより、さまざまな言葉、文化の人に対応しなければいけない。最前線の窓口で対応にあたり、活躍している人たちに敬意を示したい。
 観光が地域産業の核になっている。住民の人口が減少している中、市町村も県も定住促進とともに交流人口の増加に力を入れている。観光案内の多言語対応を含め、地域全体の「受け入れ力」を上げることが、観光客の増加と経済活性化につながる。
 外国語への対応は、職員の育成が欠かせない。通訳スタッフを抱えている事業者と契約し電話あるいはネット会議方式で問い合わせに応じる手法もある。広域観光圏あるいは県単位の取り組みを期待する。
 観光が主要産業というならば、観光協会職員はじめ関係者だけが頑張ればいいという問題ではない。世界遺産に登録されたころによく言われたように、住民の「おもてなしの気持ち」が当時よりさらに大切になっている。
 「接待をしろ」ということだと誤解が広がったこともあるが、道を聞かれたら答えるとか、観光窓口を紹介するとか、できることをすればいい。そのような「おもてなしの機運」を盛り上げていくことが、重要な時期に来ている。自治体や観光協会などは、その音頭を取ることが必要だ。

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